顔の見えない、うしろ姿の女の子が海に向かっています。砂浜の足跡が印象的です。黒すぎる影も気になりました。すごくシンボリックな、シンプルな色使いが印象的で選びました。服の模様がとても克明に描かれていて、どこの少女?と思わせます。環境問題に向き合う人間の内面を表現していて、とても好きな一枚です。
学校帰りに見たアジサイという身近な自然を題材に、その茎の迷路でカタツムリと一緒に子どもたちが楽しそうに遊んでいる様子が、とても色鮮やかに描かれています。子どもならではの発想と表現に、作品を見る側も楽しい気持ちにさせられます。身近にある自然や生物に思いを寄せて、それらと自分たちとの関わりの大切さに気付くことが、地球環境を守っていくことにつながっていきます。そのことを改めて気づかせてくれる作品です。
おじいちゃんが、あなたを呼んでいるのでしょうか。「青虫がいるよ」それとも「せっかく育てた野菜が食べられてしまったよ」かな。この幼虫はキアゲハとなって飛んでいくんだね。感じたことがストレートに伝わって、ひとつの世界ができ上がっている作品です。上手い下手でなく、この絵からは人も虫も植物の声も聴こえてくるようで、見ていて楽しくなりました。
豊かな色彩と絵のタッチに惹かれました。家族や友達と自然豊かな土地で遊び、楽しく記念撮影をしたという思い出を元に描かれたのでしょうか。きらきら輝く日の光から、作者の懐かしい大切な景色と、美しい自然を守りたいという気持ちが伝わってくるような気がしました。また、緑や空、水などの色彩の豊かさや、独特な絵のタッチなどにも個性を感じましたので、本作品を特別賞に選ばせて頂きました。
「エコ」と聞いて頭に浮かぶありがちなイメージとは程遠い作品です。「エコ」は地球に問題があるわけではありません。人の所業が起こしていることです。そこで、人をどうのこうのと責めもせず、地球がきちんとあることが大事だし、それは、月や太陽やといった宇宙の関係があるからこそですよ、と静かに訴えています。いびつな丸い形を三つ画面いっぱいに入れ、色だけで星の差異をシンプルに表現していますが、よく見ると月にはクレーターを描き、地球を一番小さく扱っているのも興味深いです。観た瞬間、「そうだよね、そうだよね」と私の魂は、ほくそ笑みました。
「エコ」は特に難しいことを考えなくても、自分たちの生活の中にもたくさんあることを教えてくれる一枚です。自分が育てた朝顔が二輪咲いた感動の中に、ポジティブなメッセージが込められています。それを優しい色で気持ちを込めて描かれたから、よりいっそう見るものの心を和らげてくれます。
団体賞は応募数上位の団体様に贈られます。
※学年の記載は全て受賞当時の学年となります。